小倉百人一首辞典

秋の歌一覧(20句)

百人一首 20句を歌番号順に掲載しています。

1番歌秋の田の かりほの庵の 苫をあらみ 我が衣手は 露にぬれつつ
あきの わがころもでは つゆにぬれつつ
天智天皇(男)
5番歌奥山に もみぢふみわけ なく鹿の 声聞く時ぞ 秋はかなしき
おく こゑきくときぞ あきはかなしき
猿丸太夫(男)
17番歌ちはやぶる 神代もきかず 竜田川 からくれなゐに 水くくるとは
ちは からくれなゐに みづくくるとは
在原業平朝臣(男)
21番歌今こむと いひしばかりに 長月の 有明の月を まちいでつるかな
いまこ ありあけのつきを まちいでつるかな
素性法師(坊主)
22番歌吹くからに 秋の草木の しをるれば むべ山風を 嵐といふらむ
むべやまかぜを あらしといふらむ
文屋康秀(男)
23番歌月みれば ちぢにものこそ かなしけれ わが身一つの 秋にはあらねど
つき わがみひとつの あきにはあらねど
大江千里(男)
24番歌このたびは ぬさもとりあへず 手向山 もみぢのにしき 神のまにまに
この もみぢのにしき かみのまにまに
菅家(男)
26番歌小倉山 峰のもみぢ葉 心あらば いまひとたびの みゆきまたなむ
をぐ いまひとたびの みゆきまたなむ
貞信公(男)
29番歌心当てに 折らばや折らむ 初霜の おきまどはせる 白菊の花
こころあ おきまどはせる しらぎくのはな
凡河内躬恒(男)
32番歌山川に 風のかけたる しがらみは ながれもあへぬ もみぢなりけり
やまが ながれもあへぬ もみぢなりけり
春道列樹(男)
37番歌白露に 風の吹きしく 秋の野は つらぬきとめぬ 玉ぞ散りける
しら つらぬきとめぬ たまぞちりける
文屋朝康(男)
47番歌八重むぐら しげれる宿の さびしきに 人こそ見えね 秋は来にけり
やへ ひとこそみえね あきはきにけり
恵慶法師(坊主)
69番歌あらし吹く み室の山の もみぢばは 竜田の川の 錦なりけり
あらし たつたのかはの にしきなりけり
能因法師(坊主)
70番歌さびしさに 宿を立ち出でて ながむれば いづくもおなじ 秋の夕ぐれ
いづくもおなじ あきのゆふぐれ
良選法師(坊主)
71番歌夕されば 門田の稲葉 おとづれて 蘆のまろやに 秋風ぞ吹く
ゆふ あしのまろやに あきかぜぞふく
大納言経信(男)
75番歌ちぎりおきし させもが露を いのちにて あはれ今年の 秋もいぬめり
ちぎりお あはれことしの あきもいぬめり
藤原基俊(男)
79番歌秋風に たなびく雲の たえ間より もれいづる月の 影のさやけさ
あきか もれいづるつきの かげのさやけさ
左京大夫顕輔(男)
87番歌村雨の 露もまだひぬ まきの葉に 霧たちのぼる 秋の夕ぐれ
きりたちのぼる あきのゆふぐれ
寂蓮法師(坊主)
91番歌きりぎりす 鳴くや霜夜の さむしろに 衣かたしき ひとりかも寝む
きり ころもかたしき ひとりかもねむ
後京極摂政前太政大臣(男)
94番歌み吉野の 山の秋風 さ夜ふけて ふるさと寒く 衣うつなり
みよ ふるさとさむく ころもうつなり
参議雅経(男)